07/09 (金)更新
外国人エンジニアが急増?2年で7倍になった理由とは?
日本のIT業界においては、IOTやビッグデータ等様々な分野でのプロジェクトが行われており、技術の進歩によりIT分野に関する技術を持っている人材が枯渇しつつあります。
そのため技術革新へ踏み出したいが必要なIT人材を確保できず、イノベーションや新規事業開発に出遅れてしまっている企業が数多くあります。
このようなエンジニアの不足している状況で、注目を浴びているのが外国人エンジニアの採用です。
今回はそんな需要の高まる外国人エンジニアのメリットや採用について解説していきます。
エンジニアの需要拡大の理由とは
IT業界ではエンジニアの人材不足が深刻な問題となっています。
またIT産業を専門にしている企業のみならず、日本には化学業界や食飲料品・医薬品業界など、自社でIT化を進めようとする企業は数多くあります。
そのため、IT業界に関わる人材の需要が非常に高くなっている事から、昨今ではエンジニアの引き抜きや育成が頻発しています。
つまり全産業的にエンジニアが不足している状態となっているのです。
国内のエンジニアの今後は?
経済産業省の調査によると、今後も日本は深刻なIT人材不足をなることを予測しており、この傾向はより加速される見込みです。
そのため、優秀なエンジニアの獲得競争は熾烈を極めてきます。
現在のエンジニアの人材数は国内に約90万人ほど在籍しており、それに対してエンジニアの不足数は約17万人と推計されました。
情報セキュリティ人材は、現在約28万人、不足数は約13万人であるが、2020年には不足数が20万人弱に拡大しています。
今後さらに受容と供給の差は拡大し続け、2030年には約40~80万人規模で人材不足に陥ると予測されています。
この深刻な状況において、政府は新しいエンジニア層「外国人エンジニア、女性エンジニア、シニアエンジニア」が今後の日本のIT産業のキーポイントになると見込んでいるようです。
日本の発展の為のエンジニアの必要性
上記で説明した通り、国内のエンジニアはIT化の進歩によって需要は拡大していますが、具体的に日本の今後の発展の為にどのようなエンジニアが必要なのでしょうか?
セキュリティエンジニア
今では国内のほとんどの企業がインターネットを活用して業務を行っています。
そして年々技術の進歩により、業務を効率化させるツールが生み出されてきました。
その反面サイバーセキュリティに対する攻撃も高度になってきているので、会社の情報を守るために、サイバーセキュリティに対しての需要は高まっていきます。
昨今では企業のデータ流出の報道を見かける機会が増えてきたのではないでしょうか?
これはツールやサイバー環境が進歩する傍らで、セキュリティ環境が追いつていない事の現れとなっています。
この事から高度なスキルを持つ、セキュリティエンジニアの需要が増えているのです。
強固なセキュリティシステムを設計できるエンジニアがいれば企業も安心してビジネスをすることができます。
最新のサイバー攻撃に詳しくサーバやセキュリティの高いスキルを持ったエンジニアの必要性は急務であると言えます。
システム開発エンジニア
今後はあらゆる分野でシステム開発が行われ、AI化、システム化・デジタルが促進されます。
ビッグデータを活用した集客システム、業務効率化のツール・製造工程の自動化等の様々な所で技術が活用されています。
これらのシステムをトレーニングするためには複雑なデータセットやアルゴリズムを扱い、AIはビッグデータを分析し最適な情報を抽出するためデータベース知識が不可欠です。
そのためシステムエンジニアは今後もより高度なプログラミング能力が必要となるでしょう。
あらゆることがAI化されるかも知れない状況でシステムエンジニアの増加は、今後の日本の発展を大きく牽引していきます。
クラウドエンジニア
現在AIと並んで現在注目されているのがクラウドテクノロジーです。
クラウドテクノロジーとは、有名所でいうとApple社の「icloud」やGoogle社の「Google cloud]を使用された事がある方も多いかと思います。
データをクラウド内にも同期保存し、別のデバイスに同時共有したり、データの紛失を避ける為に活用されています。
企業はシステムをクラウドに移し複数のプロバイダーを利用したハイブリッドなアプローチを採用する状況が増えています。
クラウドエンジニアは社外のシステムと社内のテクノロジーを合わせた大きな規模のソリューション開発をすることになるでしょう。
クラウドエンジニアには仮想化技術・コーディング能力・企画力などの高いスキルが必要となっていくでしょう。
クラウドエンジニアはシステムのクラウド化と企業の大規模なソリューション開発の需要が高まってくるでしょう。
英語力のあるエンジニアの雇用
これから日本の多くのシステム開発を行う、企業の多くは海外企業との連携や、海外で発展している技術の情報収集を行う事が必要とされます。
そこでグローバル化する為に、アジア圏では英語力がエンジニアにも求められています。
1つのグローバル化に対応している例を出すと、世界170ヵ国以上に進出している中国の大手IT企業は従業員が18万人以上いる中で半数近くがエンジニアの雇用をしています。
そしてこの中国企業は世界進出もしている為、グローバル化に非常に力を入れています。
この中国の大手IT企業は、少し前に日本で新卒エンジニアの初任給を月額約40万円で募集して話題となっていました。
しかしこの中国大手IT企業の本社では新卒エンジニアを初任給月額約80万円で雇っています。
その差は約2倍となっており英語力のないエンジニアの価値は低いことの証明になってしまいました。
中国人を安い労働力で日系企業が雇っていた時代が完全に終わりを告げたことになります。
その代わり中国系グローバル企業が日本語しか話せないエンジニアを安く雇う時代の到来といえるでしょう。
今後国内でもグローバル化に対応する為に、英語を話せるエンジニアを揃える必要があります。
なぜエンジニアの人手不足が改善されないのか?
全世界的にIT化によって技術進歩が起こり、IoT、ビッグデータ、人工知能「AI」、ブロックチェーンなどの新技術を活用した様々な分野が注目されています。
技術の進歩に反比例し、国内ではその発展している技術を、推し進め、活用するための人材の育成と供給が追いついていないという背景があります。
他国に比べて育成と教育が追い付いていない理由とは
日本国内ではエンジニアに対して、自ら新しいものを作り出すことを望むよりは『決められた企画書通りにこなしてくれればいい』という意識が根強くあるようです。
新規開発や独自性を発揮するような際立って高いレベルよりは、とにかく既存の目の前のタスクをこなしてくれる即戦力が求められている傾向があるからです。
これは日本のIT業界において、エンジニアの中長期的な育成を現場がする余裕がないという原因があります。
また世界技術は日々着実に成長を遂げている一方で、日本の企業ではそれを拾いきることができていないという現状があります。
このような要因からトップエンジニアを輩出する環境が充実していないといえるでしょう。
増加傾向にある外国人エンジニア
日本の政府は、この国内のエンジニアの不足を見越して、海外から「高度人材」外国人の受け入れの強化をしていました。
また同時に、将来「高度人材」として日本で働いてくれるであろう優秀な外国人留学生を国費を使用して呼び寄せる等、現状の打開の為にいち早く動いていました。
外国人エンジニアの国籍別比率では、「中国人」が半数以上を占めており、次いで「韓国人」、「アメリカ人」、「ベトナム人」という国籍のIT人材・ものづくりエンジニアが日本で就労しています。
特にベトナム人は3年前と比較して就労者数が約2.5倍と増大しています。
東南アジア諸国では日本で働きたいという人が多く、ベトナム以外ではタイやインドネシアも採用先として期待できるといえます。
外国人エンジニアを雇うメリットとは
外国人のエンジニアを雇うメリットは、ただ単純に人手不足を補うだけではありません。
その他にも多大なメリットを日本企業にもたらす事から、採用が増加しているのです。
エンジニアの基礎教育レベルが高い
日本にエンジニアとして就労しにくる人材の母国は、最先端技術を持つ若いエンジニアの育成に熱心です。
しかし国によっては社会インフラはまだ未整備な部分も多く、せっかく最新の技術を学んでも自国で活用する所が少ない為、若手のエンジニアの中には、日本で実践的技術を学びたいと感じている人もいます。
日本の今の現状は、『社会インフラは十分あるが、むしろエンジニアが足りない』その状況と合っているのです。
海外進出・海外案件の中核となる
外国人を採用することでその社員の出身国に必然的につながりが生まれます。
外国人同士の紹介採用をはじめ、その国のトレンドなど新鮮でリアルな情報を手に入れることができます。
なので海外進出を視野に入れている企業にとっては、その国の社員を採用することが海外進出の大きなチャンスになります。
またインターナショナルなプロジェクトで英語が話せるエンジニアが必要になる場合など、スムーズに進行をする事が出来るので心強い味方といえるでしょう。
モチベーションが高い
日本で就労する外国人のエンジニアは『日本の技術を学びたい』『自分の国を将来発展させたい』という思いがあります。
こうした高い意識で日本企業に就職する外国人エンジニアはモチベーションも高く、日本語の習得や技術の習得が非常にスピーディな人が多いのです。
そして若い世代の多くはハングリー精神が旺盛で、日本人に比べ必死さや貪欲さがあります。
新興国の多くが日本よりも給与水準が低いため、家族への仕送りをする人が多く、そのような責任感から仕事に励むということもあります。
外国人エンジニアを雇うデメリットとは
外国人を雇う事は多大なメリットをもたらします。
ただ生まれも育ち違う国の人間を雇うので、どうしてもコミュニケーションが難しい等のデメリットが発生するので、その点を理解しておく必要があります。
文化・慣習の違い
外国人社員を日本人社員と全く同じようにコミュニケーションを取ることは難しいです。
これらの文化や慣習は彼らにとって生活習慣であり、生きる上での大切なルールです。
海外の文化の違いを許容する事の出来ない企業では、外国人エンジニアを採用することは難しいでしょう。
しかし、外国人社員ならではのルールの容認しすぎてしまうと、日本人社員との連携が難しくなることもあります。
両者のバランスを見ながら文化の違いを認めていくことが大切です。
ビジネスマナーの違い
日本には一般的なビジネスマナーが存在します。
しかしながら、外国人社員には日本式のビジネスマナーの感覚がありません。
例えば、「報告」「連絡」「相談」は日本の社会人のほとんどが行うビジネスマナーです。
しかし、外国人社員の場合には仕事の生産性や効率を重視している人が多いので、報連相がなぜ必要なのか、報連相ができないとどのような影響があるのかなどを丁寧に説明し、納得させる必要があります。
しっかりとした説明も無しに『そういうルールだから』と言われてもほとんどの場合が納得出来ないでしょう。
些細な事でもコミュニケーションをとることを欠かさず、認識をすりあわせることが必要となります。
VISA取得手続き
日本で働くには職種やスキルに応じた在留資格が必要です。
申請に関しては複雑な内容となるので、外国人雇用についての法律をしっかりと学ぶ必要があります。
もしも手続きを誤ってしまうと、不法就労として強制送還となってしまう可能性もあります。
企業側が準備する書類の作成や内定者とのやり取りなど煩雑な事務作業が発生するので、事前準備を整えた上で、計画的に遂行する必要があります。
また企業で行う事が難しい場合は人材派遣会社を経由して採用する事で、手続きを行ってくれます。
まとめ
今後のIT技術発展の為に、外国人エンジニアの存在がいかに大事なものかお分かり頂けましたでしょうか?
外国人のエンジニアの受け入れは今後のどこの企業でもIT化に追いつく為にオーソドックスになりそうです。
SELECTではエンジニアの雇用相談から、内定後のサポートまで一貫して行いますので是非お問い合わせ下さい。
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