03/29 (月)更新
外国人技能実習機構とは?OTITの役割について解説します!
外国人の採用の選択肢の一つとして技能実習生の受け入れ、というのがあるかと思います。
そして、技能実習生を受け入れる上で欠かせない外国人技能実習機構(OTIT)という名前を耳にしたことがあるでしょうか。
この記事では、外国人技能実習機構の役割や活用について解説していきます。
(技能実習制度に関する詳しい解説記事はこちら⇒)
外国人技能実習機構とは
外国人技能実習機構(以下OTIT)とは、技能実習の適正な実施と技能実習生の保護のため、2017年に外国人技能実習法に基づき設立された法務省と厚労省が管轄する認可法人です。
OTITは下で紹介する主な7つの役割を担っています。
OTITの役割
技能実習計画の認定
実習生の受け入れ先企業は、技能実習生の労働内容や労働時間に関する技能実習計画を作成しなければなりません。
OTITは提出された実習計画を精査し、実習内容が技能実習生の母国で会得できない技術を習得できるものになっているか(単に労働力を補うような、技能実習制度の趣旨に反したものでないか)をチェックします。
なお、受け入れ企業が過去5年以内に認定取り消し処分となっていたり、入管法や労基法に違反していた場合、認定されることは非常に難しくなります。
実習実施者や監理団体の調査
受け入れ企業での実習が始まった後も、認定した実習実施計画通りに実施が行われているか、適切な待遇が施されているかを確認するため報告の要求や実際に監査に入ることになっています。
監理団体には1年に1回、実習実施者には3年に1回の定期検査を行い、関係者からの相談などで不適切な実習の疑いがあれば直ちに臨時検査を行います。
検査によって不適切な実習が行われていたことが確認された場合には国からの改善命令が下されたり認定の取り消しが行われることになります。
実習実施者の届け出の受理
技能実習生を受け入れ、実習を開始したとき実習実施者はその旨をOTITに届け出なくてはなりません(実習実施者届出書)。OTITがそれを受理すると、実習実施者に実習実施者届出受理書が交付されます。
監理団体の認定に関する調査
監理団体として技能実習生のサポート業務に携わるには、監理団体としての許可を得る必要があります。
OTITは監理団体になることを希望する団体が許可基準を満たしているかをチェックし主務大臣に報告します。
監理団体の許可基準としては
・適切に監理団体としての業務をこなす能力があること
・外部役員を設置するなど、外部監査を行える環境にあること などがあります。
また、過去5年以内に許可の取り消しや入管法、労基法などの悪質な違反があれば認められません。
技能実習生からの相談対応・援助
実習受け入れ先でのトラブルの相談はもちろん、日本での生活を営む上での相談も対応してくれます。
電話やメール、Web上でも日本語や英語に加えて中国語やベトナム語など技能実習生の母国語での対応がなされています。
技能実習生の転籍のサポート
万が一、実習実施者である受け入れ先企業の経営の都合などで技能実習生の雇用を保てなくなったが技能実習生本人が実習の継続を希望する場合は実習先を変更することが可能です。
通常ならそれまでの実習実施者や監理団体が別の受け入れ先を探しますが、それが難航したときは他の監理団体を紹介するなどしてサポートします。
また、技能実習2号から3号に移行する際、それまでの実習実施者で技能実習3号の実習ができない場合の転籍を行う場合にもOTITのサポートが期待できます。
技能実習に関する調査
技能実習制度の研究や改善のため、実習を終えた受け入れ先や監理団体、帰国した元技能実習生へのヒアリング調査を行っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
OTITは技能実習生を保護し、適切な実習を実施するうえで大きな役割を果たす機関です。
技能実習生を受け入れるのにも監理団体になるのにも大きくかかわる機関ですので、その役割をしっかりと押さえておきましょう!
ご精読ありがとうございました!
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