03/26 (金)更新
技能実習制度とは?技能実習生の受け入れについて解説!
技能実習生、という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
いざ実際に受け入れとなると仕組みがいまひとつわからない、もしくはそもそもどうやって人材を探すのかがわからない、という方も多いでしょう。
そこでこの記事では技能実習生とはそもそもどういった仕組みなのか、どうやって彼らを受け入れ一緒に仕事を進めていくのか、といったことをご紹介していきます。
技能実習制度とは
技能実習制度は、実習生を受け入れることで日本の知識や技術を開発途上国に移転し、途上国の発展を目指す国際協力のための制度です。実習生は原則3年間、最長で5年間受け入れ先の日本企業での実習を行います。
2107年には技能実習法が施工され制度や仕組みがより整えられるとともにさらなる受け入れに向け官民一体の動きが期待されています。
技能実習生受け入れの流れ
技能実習生を受け入れるには2つ方法があり、1つめは「企業単独型」というもので、海外の現地法人であったり取引先企業から直接人材を受け入れる方法があります。
ですが、海外とのつながりや基盤のない中小企業にはすこしハードルが高い方法です。
そして実際にこうして日本に来ている技能実習生は全体のおよそ3%ほどしかいません。
対して2つめに「管理団体型」というパターンがあり、こちらが主流となっているものになります。
ここでは、この監理団体型の技能実習生受け入れの流れをご説明します。
まず、技能実習生の受け入れを希望する企業がどんな人材が欲しいか、といったイメージを監理団体に伝えることで、監理団体と連携する海外の送り出し機関がマッチしそうな人材をあっせんします。
面接などでその人物の受け入れが決定すれば、監理団体や送り出し機関が健康診断や日本語のトレーニング、さらにビザ申請や入管申請を行います。
技能実習生が入国した後は監理団体による約2か月の直前講習を経て、晴れて実習がスタートします。
技能実習生の在留資格
技能実習生の在留資格は「技能実習第一号」「第二号」「第三号」、また、それぞれにイ型とロ型があります。(イ型は先述の”企業単独型”の技能実習生にのみ関係のするのでここでは割愛します)
技能実習第一号
「技能実習第一号ロ」は、入国1年目の実習生に付与される在留資格であり、在留期限は最大1年間となっています。
技能実習第二号
「技能実習第二号ロ」は、「技能実習一号」の在留資格で技能実習に従事し1年間経った実習生の、さらなる技能の習得のための在留資格です。
技能実習一号から技能実習二号に移行するためには一定以上の実習の成果が見られるか、適切な技能実習が実施されているかが評価の対象となり、基準を満たすことで技能実習二号への移行が認められます。
また、原則技能実習一号の時と同一の実習実施機関で実習を行うこと、そして在留期間は日本に来てから3年目までの間、となっています。
技能実習第三号
通常の技能実習での滞在期限は3年間、というお話をしましたが、「優良な監理団体」を通して「優良な実習実施者」のもとで実習を行う実習生の場合、「技能実習第三号ロ」への移行が可能になる場合があります。
技能実習三号への移行のためには、第二号技能実習で設定した目標をクリアした上で所定の技能実習評価試験の実技試験に合格する必要があります。
また、実技試験合格後に1か月以上の一時帰国が義務付けられており再来日後に第三号の儀右脳実習が開始となります。
また、技能実習三号の在留資格が認められればさらに2年間の滞在延長が可能となり、トータル5年間の日本滞在が認められるようになります。
(現行法では技能実習生として日本に滞在できるのは、この5年が最長期限となります。)
技能実習生を受け入れることによるメリット
冒頭でお話ししたように、技能実習制度はあくまで国際協力の一環なわけですが、実習生を受け入れて実習を実施する企業にもメリットがあります。ここではそれらをいくつかご紹介します。
社内の雰囲気の活性化
わざわざ日本まで来て技能実習に従事する方々はみな、若く意欲にあふれています。彼らのフレッシュなエネルギーが元からいる日本人の社員にいい影響を与え、社内全体が生き生きとした雰囲気になった、という話は多いです。
また、技能実習生は事前に日本語の研修を受けてから技能実習に参加していますが、必ずしも流暢というわけではないでしょう。
そのため、より詳細で丁寧な指示・コミュニケーションが必須となるわけですがそれのおかげで社内でのコミュニケーションが活発になった、というのもあり得ますね。
それだけでなく、日本人とはまるで異なる価値観を彼らが持ち込んでくれたおかげで、全く新しい発想のサービスを立ち上げるきっかけになるなども期待できるポイントではないでしょうか。
海外とのつながりのきっかけ
技能実習生が日本いるのは基本は3年、長くても5年間で、そのあとは母国に帰り実習で得た知識を活かし事業を始めるなどするのですが、技能実習生の帰国した後も密な関係を維持していれば、例えばその後も技能実習を希望する方々の受け入れがスムーズになったり、はたまた事業を海外に展開するときのきっかけになる、といったことが考えられます。
また、身近に外国人がいる、という環境のおかげで既存社員の語学力の向上や、海外進出へのそもそもの心理的ハードルがいくぶんか緩和されたり、というのも期待できます。
作業効率改善やマニュアルの刷新
技能実習生に仕事のやり方やその他さまざまなルールを教える中で、社内で何となくあいまいになっていた工程やマニュアルがあれば、それを刷新するいい機会となるでしょう。
マニュアルを新しく作り直すことで、例えばその後も新人研修がスムーズになったり、作業の中でミスが減ることで作業効率の改善が見込めます。
社会貢献・国際貢献
技能実習生を受け入れ、国際協力に貢献している、ということはその地域や関係のある他企業へのアピールポイントになりますし、なにより自分の会社が国際貢献をしている、ということが社員のモチベーションアップにもつながるでしょう。
このように、技能実習生の受け入れは実習生にだけでなく、受け入れ企業にもたくさんのメリットがあります!!
技能実習生にまつわるトラブルとその対処
とはいえ、ここまでこの記事を読んでくださっている方の中には、ニュースなどで技能実習生のトラブルなどを耳にし、その不安から受け入れに踏み切れない、という企業様もいらっしゃることでしょう。
しかし、よく耳にするであろうトラブルはどれも事前の対策で防げるものばかりです。
例えばなれない日本の環境でのストレスで体を壊してしまう、人間関係に馴染めず帰ってしまいたくなる、など思い悩む実習生も少なくありません。
そんな彼らを支えるためにも、緻密なコミュニケーションをとり、円滑で信頼に足る人間関係の構築がなによりも大切だといえます。
また、それと同じくらい大切なことに「適切な給与の支払い」があります。技能実習生はあくまで技術移転の国際協力のために日本に来ているのであって、決して「安く使える便利な労働力」ではないのです。
母国で100万円近い借金をしてまで日本に来て、残してきた家族のために働く実習生も多くいます。
日本での収入を見込んでいるのに、想定よりもはるかに給料が安い、などとなれば失踪や途中帰国の原因になり得ます。
実習生だけでなく企業様自身を守るためにも、法令を遵守し、敬意をもって適切な待遇を施すことが大切です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。技能実習の制度がどんなものなのか、受け入れを検討されている企業様のそういった不安の解決に少しでもお役立ちできていればなと思います!
SELECTでは、技能実習生の受け入れの様々なサポートをさせていただいております。ぜひ一度、お声掛けください!
ご精読ありがとうございました。
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