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07/29 (木)更新

外国人社員を雇う際の社員研修の種類とは?

ほとんどの企業は社員に対して、様々な種類の「社員研修」を行う事が一般的です。

社員研修とは、基礎力や職務スキルの向上を目的として、自社の社員に教育を実施することです。

社員の年代・職種・研修の目的などにより、最適な研修内容はさまざまです。

文化の違う外国人社員に対しては、入社後のフォローとして環境に慣れてもらえるよう研修する会社も多いでしょう。

業務内容はもちろん、日本国内の職場環境への理解度を深めるためです。
しかし、この研修は外国人採用時に必ず必要なものなのでしょうか。

今回は外国人社員向け研修の必要性と、効率的に研修を行う方法について解説します。

採用時に研修を行うべき?

企業は社員に対して、段階に合わせて研修を行うべきです。

日本人・外国人共に研修を行う事で、会社や業務に対しての理解を深める事が出来ます。

外国人社員に十分な研修を行わないまま業務に就かせると、文化はもちろん、環境や仕事に馴染みにくくなりストレスをかけてしまう可能性があります。

研修を行い、お互いの文化の違いを擦り合わせておくことは外国人が馴染みやすい環境作りに役立ちます。

社員教育の一環として行う研修ですが、日本企業の文化について理解を深めてもうためにも人事担当が積極的に取り組むことをおすすめします。

外国人に向けた研修内容

外国人従業員の場合、入社と同時に日本の基本的な研修が必要になるでしょう。

研修の内容としては、以下のようになります。

・日本のビジネスマナー
・日本人のコミュニケーション
・日本の慣習
・日本語の「会話」「読み書き」

また、外国人人材の受け入れにあたっては、周囲の日本人社員に対しても語学研修や海外文化についての研修を行うと、よりコミュニケーションが円滑になります。

このように基本的な研修を行った後に、業務上の初歩的な研修を進めていきます。

基本的な業務上の研修

社会人経験がない新入社員向けには、まずは具体的な業務内容より、一般的なビジネスマナーを身につけてもらう必要があります。
まとまった人数を新卒採用した場合、まずはOFF-JTで集合研修を行うことが多いです。

具体的には、以下のような内容の研修が必要になります。

・名刺交換の方法
・挨拶の仕方
・お辞儀の角度
・シチュエーション別の上座・下座の位置
・「報連相」の重要性

スキルや知識を得る為の研修

スキルや知識を習得するための研修は、業界・職種によって千差万別です。

業務に必要な機械の操作を学ぶなどの直接的な研修から、知っておくことでいつか仕事に役立つ業界知識やスキルを学ぶようなものまで様々なものがあります。
中には、一度きりではなく年間を通して継続的に行い、最終的に難関資格の取得を目指すための研修も。

スキル研修は実質的な能力が身につくだけではなく、仕事への意識を高めたり、問題解決能力を養ったりすることにも繋がります。

外国人研修についてのポイント

外国人の社員への研修は日本人の社員の時の研修と異なり、内容が少し異なります。

日本人社員の場合は、「会社について」「社内制度」「業務内容」が一般的な研修の内容であると思いますが、上記で上げた通り外国人の場合はこれらの研修を行う前にもっと基礎的な研修を行わなければなりません。

語学レベルの確認

今は外国人を採用する際、日本語のスキルはある程度あれば良いとする企業に増えています。

採用前に外国人の労働者の日本語レベルがどの程度なのかを確認しておきましょう。

会社での意思疎通はもちろん、地域社会でのコミュニケーションにも直結するので、どの程度の日本語能力を要しているかは確認必須でしょう。

研修時に自己紹介の時間を設けたり、簡単なコミュニケーションタイムを作ることで一人一人の語学レベルをチェックしていきましょう。

必要であれば評価しておき、後々の研修に生かしたり配属ポジションへの情報共有を行うといいでしょう。

また外国人の日本語レベルによっては、社内や外部機関による日本語の講座を行ったり、社内でよく使用する備品にローマ字でフリガナを打ってあげてもいいかもしれません。

文化・思考の違いをすり合わせる

日本人の企業の場合、挨拶の方法、働き方、服装など一定のルールがあります。

例えば昇給・昇進の具体的な条件定義や、外国人の労働者は「残業」や「自分の業務外作業」についてあまり馴染みがありません。

日本では繁忙期であれば残業や、上司にお願いされて急遽、自分の業務外の仕事を任されたりする場面が多々あると思います。

ただ外国人にはそのような文化はないので、対応出来ない事もあります。

しかし、外国人社員にとってそれらは馴染みのないものかもしれません。

会社での過ごし方やビジネスに関するルールをある程度共有しておくことで、外国人社員も徐々に馴染めるでしょう。

その際も、「なぜそうなのか」という部分をしっかり説明しておくと説得力が増します。

また、宗教観や文化の違いも研修時に擦り合わせておきましょう。

イスラム圏の人は1日5回の礼拝が義務づけられています。

そういった場合、休憩時間に含めるのか、誰に断って離席するかなどを共有しておく必要があります。
そのほかに、社食がある会社は外国人社員に配慮して、宗教上食べられないものを確認しておくといいでしょう。

仕事内容についての説明

研修ではまず、大まかな仕事の流れや担当業務について説明しましょう。
また、外国人社員から質問を受けた時、彼らの疑問を解消するために「なぜこの仕事が必要なのか」「仕事の目的」などもしっかりと答えられるように準備しておきましょう。

また本人の仕事経験に基づく質問もあるかもしれません。講師として現場担当者や責任者など同席させたほうがいい社員がいれば協力してもらいましょう。

事前にマニュアルを作成しておくと、人事部内で共有しやすくなり仕事の効率化も図れます。

社員研修に使える助成金

社内研修を行う為には、時間や人件費がかかって「大変」というイメージがあるかもしれませんが、社内で研修をするにあたって適用される助成金があるのでいくつか紹介していきます。

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、パート・アルバイト・派遣社員などの非正規雇用労働を、社内でキャリアアップさせた場合に受給できます。
非正規社員のキャリアアップのために社員研修を行なった場合、「人材育成コース」に該当し、1人1時間あたり760円または960円の助成が受けられます。

東京都中小企業職業訓練助成制度

東京都中小企業職業訓練助成制度は、東京都内に本部または主な事業所がある中小企業が利用できる制度です。
受講者の職務に必要となる、専門的な技能・知識に関する研修を、OFF-JTで行なった場合に利用できます。

助成額は1人1時間あたり450円、または受講料等の1/2(上限15,000円)です。
ちなみに、東京都以外でも、自治体が個々に社員研修に関わる助成制度を設けている場合もあります。

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、従業員に対して仕事に必要な技術・知識の教育を行った時に受け取れる助成金です。
「特定訓練コース」「特別育成訓練コース」「建設労働者技能実習コース」「障害者職業能力開発コース」などがあり、いずれも該当する社員の研修に使った費用の一部が助成されます。

まとめ

企業が外国人の為に社内研修を行うのは、円滑に雇用を進める為には必要な事でしょう。

研修の担当者は外国人の立場を考えて研修のプロジェクトを組み立てましょう。

 

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